農家手作り
家庭料理レストラン

FILE.12株式会社菜っちゃん
(バーバーズダイニング)

「株式会社菜っちゃんの設立」までの経緯について教えてください

もともと私は、農家の主婦仲間と共に野菜直売所を運営していました。色々な人と関わりながら運営する中で、サラダコスモの中田社長から、ちこり村内のレストラン経営のお話をいただきました。不安を抱きながらも、他県の農家レストランへ視察に伺いました。そこで、私たち農家の食卓に出るような「普通の手料理」は、一般の方々にとって「特別な料理」なんだと気付いたんです。それなら私にもできるはず、と自信に繋がり、設立を決意しました。

バーバーズダイニングのコンセプトは？

農家のおばあちゃんがやっているレストランというのがコンセプトです。ですから、安心・安全は当たり前。薄味を基本とし、野菜の持つ美味しさを引き出すことを心がけています。バイキング形式なので、好きなものを好きなだけ召し上がっていただいて結構です。席についてすぐ、自分が食べたいものを、自分のお腹に見合っただけ食べることができるのもバイキングの魅力ですね。また、お客さまは「手作りの味」を求めて、ここに来てくださいますので、どんなに手間がかかっても既製品は使いません。地域の畑からとれた素材を一から私たちの手で愛情込めて調理し、提供しております。

メニューへのこだわりについて教えてください

お客様に選ぶ楽しさを感じてもらいたいので、同じ素材でも調理の仕方を変えています。いつ来ても目新しいものがあるよう、1日70種類以上のメニューをご用意しています。今までのメニューを累計すると2000種類を超えますね。メニュー数が多い分、味が混ざらないよう仕切りのあるお皿を用意し、取替も自由にしています。少量ずつ調理し、たくさんの種類を順次提供することで、毎日来ても楽しんでもらえるように工夫しています。

お客様の反応はいかがですか？

名古屋や東京などの遠方からも来てくださるお客様もいるので、とても嬉しいです。アンケートの記入をお願いしているのですが、「おいしいね」や「野菜が食べたくなったらここの店に来るんだよ」、「野菜だけでこんなに食べられるの！」という声を聞きます。私の想いが通じた気がして、やっていてよかったなぁと思いますね。ただ、どんどん改善していけるように、辛辣な言葉も期待しています（笑）、それはこの店への応援だと思うので。

今後の展開を教えてください

お客様に満足して帰っていただくことを、常に課題として考えています。以前地元の牛乳を出していた時に、おいしいという声をたくさんいただきました。今以上に、もっと地元のものを活用していけたらいいなぁと思います。提供できる幅を増やし、さらなる地産地消に取組みたいです。また、厨房で調理しているスタッフに、定期的にホールに出てもらい、お客様の生の反応に触れてもらっています。そうすることでスタッフもやる気が出たり、改善点を見出したり、と発見に繋がります。

女性へのメッセージをお願いします

私ね、女性は本当にすごいと思うんです。例えば家庭を持ったとして、うちのことを全部やり、近所の人とのお付き合いもしながら、尚かつ外で仕事をしてしているんです。さらには、子育てもしてとオールマイティ、絶対に能力がある（笑）。だから、女性はバンバン外に出て、自分の潜在能力を発揮してほしいですね。私も社長やるなんて思ってもみなかったけれど、働くのはとても楽しいし、生涯現役でいたいと思っています。なので、とにかく「やってみる」のが大事。失敗したって、命取られるわけじゃないんだから（笑）